知事が「公選法違反の寄付」と議会追及

知事「軽率だった」

読売新聞長野版 2001.7.5

 田中知事が五月にプライベートで大鹿村を訪れ、国選択無形民俗文化財「大鹿歌舞伎」を見物した際、現金一万円を寄付していたことが四日の県議会総務警察委員会で明らかになった。公選法では、公職にある者の寄付を禁じており、知事は「大変軽率だった」と反省の意を示していた。

 知事や県の説明によると、知事は主催者側から振る舞われた弁当などの代金支払いを断られたため、祭りの寄付を受け付ける場所に一万円を渡したという。別の委員会に出席していた知事は報道陣の質問に答え、「軽率だった。以後、気を付ける」と述べた。

 委員会では県議から、「我々はふだんから最大限、金に気を使っている。知事として猛反省すべきだ」などと批判が相次いだ。

 公選法一九九条では、「公職の候補者または公職の候補になろうとする者(公職にある者を含む)は寄付をしてはならない」と規定。県選管が作った公選法のガイドブックでも、違法行為の一例として「お祭りの寄付」が挙げられている。


1万円寄付問題、田中知事を起訴猶予

長野地検 「違法性低い」

読売新聞長野版 2002.3.2

 田中康夫知事が昨年5月、大鹿村で開かれた国選択無形文化財「大鹿歌舞伎」を見物した際、主催者に弁当の礼として現金1万円を寄付するなどした問題で、長野地検は1日、公選法違反(寄付の禁止違反)の疑いで書類送検されていた田中知事を起訴猶予処分とした。

 同地検は処分理由について、「提供された食事の対価という意味合いもあり、違法性は低く、選挙の公正を害する恐れは少ない」などとしている。

 寄付の事実を認めていた田中知事は、処分の決定を受けて「身を一層引き締めて県民のための県政に尽力していく」と述べた。

 同地検は今年に入り、田中知事から事情を聞くなどしていた。