議員日記  2005年11月
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   2005 年11 月 1 日(火)                                                                            
 初めての予算要望・・・10月31日(月)午後3:00〜4:30

   昨日はむさしのリニューアルを結成して初めてのH18年度の予算要望を行いました。行政側の出席者は邑上市長・財政部長・企画調整室長の3人、私たちは大野議員と2人でした。与えられた時間の中で、会派としての来年度の予算要望を説明すると共に、今後の市政の方向性について意見を出しました。私にとって初めての「予算要望」でしたが、あれもこれもやって欲しいというだけではなく、できるだけ具体的な提案、例えば市長を含む特別職・市の職員・市議の報酬の5%カットを行い、「スリムな市政」を目指すことや、正規職員と嘱託職員の待遇の差の改善、市民の有償・無償ボランティアの仕組みの改善など、HPでも公表した「短期的なテーマ・中長期的なテーマ」に沿った提案もしました。

新市長を待ち受ける課題(2)・・・ 中長期的テーマ [その3]  

8)入札改革
   95%前後という高い落札率に問題があることは以前にも書きました(2004/1/16の日記)。高い落札率では常に談合の疑惑が生じます。入札制度改革の進んでいる自治体に学び、コストダウンを実現することは大きな課題です。2年前に日弁連が「入札制度改革に関する調査報告書」というレポートを出しましたが、状況は今もあまり変わっていないと思います。

9)庁用車(公用車)の削減

   この問題を詳しく調べた訳ではありませんが、武蔵野市には運転手付きの高級車が、市長・助役・収入役・教育長・市議会議長に提供されている筈です(不正確なところがあるかも知れません)。従業員千人規模の中小企業でこんなことをしている会社はないでしょう。ステータスを競う時代は終わりました。稼働率などを調査して、運転手付きの高級車はせいぜい1〜2台に減らすことが必要ではないでしょうか。和歌山市では昨年、助役二人と特別秘書、収入役の公用車4台を廃止したと聞きます。今年6月の門真(大阪府)市長選では、市長公用車廃止を訴えた候補が当選しました(小平市長選も同様です)。各地の自治体で廃止したり、小型車に切り替えて不要になった公用車を競売する話は時々ニュースになります。廃止後は何台かタクシー会社から時間で借り上げるなど、方法はいろいろ考えられると思います。

10)武蔵野市の緑を増やす

  市長選のチラシには「武蔵野市の気温を1度下げる 」という面白い表現がありました。数字の検証は実際には難しいと思いますが、具体的には緑を増やすということでしょうか。ビルの屋上、壁面などを、建物にあまり負担をかけないで緑化する技術はこのところ相当進歩しているようですが、最も効果があるのは学校の芝生化だと思います。全国各地の学校にかなり広まり、東京都でもヒートアイランド対策として本腰を入れるそうです。手入れには生徒や保護者の方々の協力が必要で負担になる場合もあるようですが、子どもたちには評判がいいようです。一昨年8月、杉並区の和泉小学校の立派な芝生の校庭を見学しました。最近ではそれほど立派なものではなくても、導入コストや維持費をあまり掛けないで芝生化するという学校も出てきているようです。

11)外環、3・3・6号線の問題
   東京外環道については、国や都の大深度地下化の方針が既成事実化しつつありますが、計画区域内の多くの住民の納得は得られておらず、行政に対する不信感は根強いものがあります。大深度地下化しても、地上部の都市計画決定はそのまま残すという前市長などの考えでは住み続けたいという住民は安心して暮らせませんし、二重投資で税金の浪費です。何よりも先ず、大深度地下のメリット、デメリットを分かりやすく地域の住民に向けて本音で説明してもらわないと話し合いは進みません。
   3・3・6号線(都の計画道路 調布保谷線の三鷹市野崎〜武蔵野市関前間)については、地元の反対を振り切り、随分工事が進んでいます。都と住民の間でどういう着地点を目指すのか、難しい課題で、市長の調整能力が問われます。
 
12)指定管理者制度と図書館運営の関係はどうするのか
   住民サービスの一部に民間業者の参入を認め、競争原理を働かせてサービスの向上とコストダウンを図るという狙いで始まった指定管理者制度ですが、まだまだ馴染みがなく、各自治体とも手探りの状況のようです。武蔵野市では、殆どのサービスをとりあえずこれまで通りのやり方とすると前市長は表明していました。ただ図書館・駐輪場については今のところ例外の扱いとなっています。「武蔵境の新公共施設(仮称武蔵野プレイス)」の報告書では、武蔵野市の3館の図書館を外郭団体の「スポーツ振興事業団」を改編させ指定管理者として運営を任せるという方向性が盛り込まれていますが、図書館運営に全く経験のない組織にいきなり運営を任せるやり方には、多くの問題があると考え、今年6月の一般質問でも取り上げました。まず、他の自治体のように、武蔵野市の図書館の今後の方向性を打ち出すことが大事です。その上で、指定管理者制度の導入についてどうするかを検討すべきだと思います。また、前市長は 西部図書館の閉鎖を決めていたようですが、この建物のあり方については、住民と行政とでトコトン話し合い、形にしていくべきテーマだと思います。初めに閉鎖ありきではなく、前向きな形で地域の核となる施設になって欲しいと考えています。私は昨年4月、第4期長期計画に対する意見書の中で、西部図書館を閉館しないことを前提とした提案をしました。
   具体的なアイディアとしては、
一般向けの図書についてはインターネット予約システムの実現により、原則として本の取り寄せや受け渡しのみとして、この館での機能を簡素化させながら、雑誌と新聞コーナーは残す(現在、どこの図書館でもこのコーナーはいつも人で一杯で、人気があるので、ゆったりとした読書スペースを確保する)。
現在の利用者層を分析すると、子ども達の利用が多いようなので、あらゆるジャンルで一定の所蔵図書を持たなくても、ヤングアダルト・絵本コーナーを中心にした例えば「こども図書館」のような形で特化させること。
   などというものです。

13)庁内サーバーの一元化 とダウンサイジング
   専門家ではないので詳しいことはわかりませんが、武蔵野市のコンピューターシステムは庁内、学校関係、防災関係、図書館など、それぞれ別々のメインフレーム(汎用機)をサーバーとするシステムになっていて高コストで非効率なようです。独自のソフトを作成しているので、セキュリティーの面ではいいかも知れないとしても、変更も簡単ではなく、ちょっとした字句の修正だけでも毎年多額の予算が費やされています。世の中は、ソフトもハードも小型化するダウンサイジングに向かっているのは間違いないようです。長崎県や佐賀市など先進的な自治体に学ぶことが必要だと思います。三鷹市でもいろいろ動きがあります。


   前回「土地開発公社の改革」について書いた中で、武蔵野市を訴えている4年越しの裁判のことに触れましたが、タイミング良く10/28に最高裁の判決が出て、根幹部分で市が敗訴し、土地売買代金について、「個人識別情報であり非開示」とした前市長の処分は誤りであることが確定しました(10/29 朝日新聞武蔵野版)。最高裁の判断が出た以上、これまで停滞していた土地開発公社の透明化を早く進めてもらわなければなりません。



                                             

   2005 年11 月 2 日(水)                                                                            
 民主党前原代表の発言について
   一昨日の小泉改造内閣について、感想を求められた民主党前原代表が、「実力者が多く入り、仕事の出来る内閣として評価する」というような意味のことをテレビで発言していました。きのうの新聞にも出ていましたが、これには呆れてしまいました。
  「留任が多くて新鮮味がない」とか「タカ派の外務大臣、官房長官でやっていけるのか」とか、何はさておき野党第一党の党首なのですから、とにかく問題点を見つけて批判しないことには格好がつかないのではないでしょうか。
   「母子家庭で育って苦学した」という演説が決め手になって代表になれたと言われていますが、早世した父親が裁判官だったというのはウソ、第一秘書として高給を受け取っている夫人は創価女子短大卒で、その両親は熱心な創価学会員、政策秘書には多額の寄付をさせているなどという悪い話ばかり。二度あった党首討論でも、発言内容は首相と大して違わないし、声はうわずっていて聞きづらく、風格が全くありません。とても政権交代を語れるような状況ではなく、この人には到底民主党の未来は任せられないと思っていたところに、この発言です。
   内閣改造直前にあった航空自衛隊の観閲式にも、前原代表は首相の随行員の如く参加していたそうですが、この人は民主党にいるよりも、小泉チルドレンの末席にでも座らせてもらった方がよいのではないでしょうか。
と、ここまで書いてきたのですが、今日の朝刊によると、前原代表は今になって内閣改造について「(小泉首相には)数のおごり、独善が表れ始めているのではないかと危惧している」などと批判したそうです。誰かに言われて軌道修正したつもりなのでしょうが、情けないことです。自民党にも民主党内でも、すっかり頭の中を見透かされ、とんだ笑われ者に成り下がってしまいました。


 大野田小学校の落成式がありました。・・・10月29日(土)

   もうとっくに建物は出来上がり、4月から使われているのですが、この日式典と祝賀会が、午前と午後に分けて開催されました。午後の祝賀会では来賓の挨拶として、土屋前市長(現衆議院議員)が壇上に上りました。大野田小学校の改築の経緯をとくとくと、長い時間語られていましたが、築30年程度の建物の耐震性に問題が生じた原因については、私が2年前一般質問した時と同様に殆ど説明はなく「仮校舎に子ども達が移転するまで心配だった」などといった、保護者向けのパフォーマンス的スピーチに終始したという印象でした。これに対して邑上市長は、「学校で大事なのは建物ではなく中身である」「市内の他の学校すべてがこのような改築ができる訳ではない」と語り、今後の学校建築について、これまでとの違いを示唆していました。

 
この日も多くのPTAの方々が対応に駆り出されていました。千川小学校の50周年記念行事の時にも書きましたが、こういった行事をもっとシンプルなスタイルにして、PTAの方々も一緒に参加して祝える形にできないものでしょうか?

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   だいぶ間が空いて、気の抜けたビールのようになってしまいましたが、9月に開催されたH16年度の決算特別委員会の残りを数回に分けて報告したいと思います。

H16年度決算特別委員会(その4)・・・9/26(月)午前10:00〜午後6:30
 第4款 衛生費、第5〜7款 労働費・農業費・商工費、  第8款 土木費   第9款 消防費  
(決算特別委員会メンバーはこちら

衛生費  
   この款は決算書の中での老・成人保健事業やゴミ処理経費・保健推進課・環境政策課・保険センター・クリーンセンターなどの人件費や管理運営費など関する部分です。主な質疑は、「シニア活力アップ推進事業」「基本検診」「生活改善教室」「ガン・乳ガン検診」「ゴミの戸別収集・資源化率など」「ゴミ回収車の事故」「クリーンセンター関係」「エコセメント事業」「朝一番隊」などでした。共産・民主(生活者ネット)・公明の3人の女性議員が連続して質問に立ち、質問を活発に行っていたのが目立ちました。

主な私の質問
● 専門委員について・・・

   
質問
「ごみ総合対策課の専門委員(1名)の1年間の勤務状況と成果を問う?」
 
   ごみ総合対策課長の答弁
「週4日午後から勤務している。ゴミの有料化事業実施に向けての相談や、記録作成などで協力してもらった」
   
   現在武蔵野市には11人の専門委員がいます。この制度は地方自治法第174条の規定に基づいて定められているものですが、他の自治体では、委員会や審議会の委員の内、限定した人数を専門委員としているところが殆どで、武蔵野市のように、市長や各部署のブレーンのような形で、専門委員を多人数委嘱しているところはまずありません。また、専門委員の任命は市議会での報告や承認も必要なく、市長の独断で行うことができるため、現在は市の元職員や前教育長・前市議会議員などが任命されています。今年3月の一般質問でも指摘しましたが、登用と活動状況の透明性から見ても、今のあり方には大きな問題があると感じています。
 
●予算に計上された「コージェネレーション150万円」の事業費はどこに行ったのか?
 
質問
「H16年度の予算書に計上されていた(燃料電池)コージェネレーションシステム150万円(予算書P.223)は決算書の中では環境政策課には出ていないが、どこで使われたのか?また、当初の予算計上から他の費目に変わった理由は何か?」

   環境政策課長の答弁
「当初は衛生費に計上されていたが、教育的効果・宣伝効果を考えて大野田小学校に設置することになったため、教育費に計上されている。」

   国などでもよくやる手ですが、予算に計上していた事業費が当初と違う部署に移動していたことがはっきりしました。今の予算書・決算書の仕組みではこのようなケースをチェックすること自体が困難です。当初予算で計上し、その部署で実施されなかった事業については委員会で質問する前に行政側からきちんと説明されるのが当然です。このようなやり方は今後再検討すべきではないでしょうか。

この他の私の質問
@休日診療で、提携の各病院で小児科の医者はいるのか?(決算書 P.201〜)
A歯科医療連携推進事業で1年間の成果は?(P.205)
Bゴミの収集を、これまでのステーション方式から戸別収集にしたのは、手数料を取る対象をゴミ有料化のために特定することが必要だったからか?(P211)
Cシニア筋力活力アップ事業の具体的な活動と成果は?(P.203)

  この日の質疑に入る前に、9月23日の質疑で保留になっていた2件について、福祉保険部長より報告がありました。
  @レモンキャブへ利用者が払う費用は?・・・運転手の方へ 1回につき800円
  Aシルバー人材センターの契約先として、公共事業者は武蔵野市役所だけである。

   委員会の中では、このような形で後日報告されても、委員はもう再質問することができない仕組みになっているため、論議を深めることができません。基本的な事項については、質疑のあった時に答弁して欲しいと思います。 

                                             

   2005 年11 月 5 日(土)                                                                            
   石原東京都知事がまた妙な発言をしました(記事)。アメリカは軍備を増強し、沖縄などの米軍基地を拡張し、中国との戦争に備えよとでも言うのでしょうか。これまでも「田中均外務審議官は自宅に爆弾を仕掛けられて当然だ」とか、「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格だ」など、傲慢でお粗末な発言を繰り返してきたのは記憶に新しいところですが、ずっと昔参院選全国区に立候補したときの選挙で、「日本は小型水爆を持たねばならない」と言っているのを直に聞いたおぼえもあります。その頃からずっと有害無益な人物です。この方は週に半分も登庁しないそうですが、大体ニューヨークくんだりまで出掛けて行って、こんなことを喋るのが都知事の仕事とでも思っているのでしょうか。

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 前回に続き、決算特別委員会について駆け足で報告します。

H16年度決算特別委員会(その5)・・・9/26(月)2:45〜6:30頃
  第5〜7款 労働費・農業費・商工費   第8款 土木費   第9款 消防費  

(決算特別委員会メンバーはこちら

   労働費は決算書の中での労政の経費、農業費は農業委員会・農業関係事業・市民農園の管理運営費などです。私は衛生費で持ち時間を大分使ってしまったので商工費と土木費・消防費に絞り、早口で質問しました。主な私の質問をピックアップします。

[ 商工費 ]商工振興費(商店会・イベント補助金等)・青空市・消費生活センターの管理運営費などに関する部分です。
● 各商店会への入会を促進させるため方法は・・・

   
私の質問
「昨年の決算委員会で商店会に入会を進める前提として『(商店会の)規約を整備する・(商店会費の年度の)決算報告をきちんと行うなどの対応が必要だ』と答弁していたが、1年間の成果を問う?」
 
   環境部長の答弁
「H17年度に路線商業活性化懇談会を設置し、現状の問題点を洗い出している。今後、商店会入会を努力義務化している23区内の自治体の条例の考え方等を整理して、今年度中には方向性を出していきたい。」
   
   最近、商店が地域の商店会へなかなか加盟しない傾向があり、各地で問題になっています(11/4たまたまこの問題を取り上げた新聞記事がありました)。昨年度の決算特別委員会での答弁にあった「商店会の規約の整備や収支報告の透明化」については、担当部長からの答弁がありませんでした。前回課題として揚げていた入会を躊躇させるはっきりした原因などは、積極的に解決すべきだと考えます。商店会側で整備すべき点をまず目に見える形でドンドンやっていくべきです。

この他の私の質問
@アンテナショップ「麦わら帽子」の現状について(決算書 P223)
A「新・元気を出せ商店街事業補助金」の効果測定について(P223)
B現在各商店街でしか使えないスタンプ事業を一本化してはどうか?(P220〜)
Cコミュニティスタジオの専門委員1名の具体的な役割と活動は?(P220〜)


[ 土木費 ] :土木事業・交通対策(ムーバス事業・自転車対策)・道路事業・都市計画費(吉祥寺・武蔵境周辺開発含む)・建築指導費・住宅費・公園関係など経費です。

●「吉祥寺南口周辺再開発基本構想調査」(決算書 P.239)について
 
私の質問
「@この調査はどこに委託し、Aどのような調査を行っているのか?B調査結果の発表はいつか?」

   吉祥寺まちづくり所長の答弁
「@日本交通計画協会に委託している。A例えば井の頭公園へのアクセスなど、南口の交通改善の調査である。B基本的調査なので発表はまだ先である。」

   調査費用を約700万円も掛けた今後のまちづくり計画の基本的調査にも拘わらず、 発表される予定がないとはどういうことか。調査した内容は、計画策定段階の情報としてきちんと公表すべきです。

● 市の建築確認申請(P240)について
 
私の質問
「(H17年度の建築指導課の事業概要を見ると)建築確認申請件数がH12年度612件あるのに、H16年度には266件に減っている。今後の市の対応を聞く。また、違反建築物の通報件数はH12年度の97件からH16年度には128件と増えているにも拘わらず、是正処理件数は52件(H12年度)から18件(H16年度)と減っているが、この理由は?」

   建築指導課長の答弁
「H11年度から民間で確認申請ができるようになり、件数が減っている。違反の件数が減ったのは武蔵野市の監察が厳しいことが知れ渡ったためと考えている」

   違反の通報件数が増えたのに、是正処理件数が減っているのは「武蔵野市の監察が厳しいことが知れ渡ったため」では説明にならない。このデータからも、根本的な指導システムの改善が求められていると感じる。

この他の私の質問
@前市長は外環道路が大深度になった場合のために、今から上部をどうするかを考えるべきといっていたが、これに対して他の自治体ではどのような動きがあるのか?
A土地開発公社の貸借対照表で土地が流動資産に計上されている理由は?(土地開発公社H16年度決算書P.20)
B駐輪場の自転車駐車場整備センタ−の運営委託先はどこか?(P227)
Cムーバスのポスターデザインの委託先は?(P.229)
D緑化関係の専門委員の勤務状況と1年間の成果は?(P245)
E「吉祥寺グランドデザイン策定事業」の委託料約230万とは何か?(P239)
F住宅対策のマンション管理の指導など市がやるべき今後の方向性をどう考えるか?(P243)
GF&Fビルリニューアル事業の進捗状況は?(P237)


[ 消防費 ]:消防団・防災対策などの経費に関する部分です。
●9月4日の大雨で北町こどもクラブの水没について
 
私の質問
「@大雨後、FMむさしの・市のHPでもっと機敏に情報を流すべきだ。A相談窓口を9月17日に設置しているが、対応が遅いのではないか?  B東京新聞の記事(9月18日全国版 PDFファイル)に対して、取材時の(市の担当者の)発言内容と違っていると申し入れたとのことだが、どう違っているのか?」

   消防部長・助役・防災課長の答弁
「@FMむさしのでは9月5日に放送を始めた。夜10:00以降は(FMむさしのには)職員がいないが災害時の情報源として対策を講じてもらっている。HPでも適切にやっている。A9月5日以降は職員が相談を受けている。9月17日の窓口設置時期は遅くはない。B「学童クラブの地下室使用は防災上好ましくない---とは言っていない。」
 
   9月12日から15日までの委員会の行政報告や22日の決算委員会の質問では、FMむさしのの大雨放送については説明がありませんでしたが、今回急に「FMむさしので9月5日から放送していた」と部長が言い出したのはちょっと不思議です。これが事実なら、行政報告の際に基本的情報として説明すべきではないのでしょうか。東京新聞の学童クラブの水没記事にに誤りがあると説明していましたが、もし記事の内容と違って、「地下室使用はこども施設として安全である」と考えていたとすれば、行政として責任はむしろもっと重いと思います。

この他の私の質問
@ハザードマップは作らないのか?
A帰宅困難者対策が問題だが、武蔵野市として何人位を予測しているか?
B備蓄缶詰を百貨店に契約するより、直接メーカーに発注した方が良いのではないか?(P253)


   大分日数が経過してしまったので、鮮度がない情報になりました。来年度の決算特別委員会などの参考になると思いメモを頼りに整理して載せました。カッコ内のページはH16年度の決算書を示しています。決算書は中央図書館の3階の市政情報のコーナーで借りることも可能ですし、市役所の2階で購入することもできます。決算書は、慣れないとちょっとわかりづらい内容ですが、前年と比較して見ると、徐々に見えてくるものがあったり、疑問が湧いてきたりします。

                                             

   2005 年11 月 9 日(水)                                                                            
教育委員会の定例会の傍聴リポート・・・11月2日(水)午後1:30〜
   10月は市長選のために傍聴できず、2ヶ月ぶりに定例会の傍聴しました。今回は議案がなく、教育長報告・協議事項と報告事項(H18年度予算概算要求査定結果)でしたが、報告事項は予算がらみの内容のため非公開でした。先の市長選に立候補した教育企画課長のあとには11月1日付けで異動した前秘書室長が、図書館長としては前広報課長が、初めて定例会に出席していました。 教育長の報告から、専門委員だった前教育長が専門委員の委嘱期間(2005.10月末まで)終了のため退任されたことがわかりました。
 
   協議事項は「教育企画会議の協議のまとめについて」で、「市立小中学校で実施が望ましい実践例について(案)」が発表されました。その中で興味深かったのは、”武蔵野市子ども文芸賞の検討”というもので、読書感想作品をさらに発展させるというものでした。教育委員の一人、みなみらんぼう氏はNHKの「みんなの歌」などで子ども達の創作力を見聞きしているだけに、こういった制度を後押しする発言をしていました。そう言えば、みなみ氏の「山口さんちのツトム君」はみんなの歌からヒットした作品でした。

H16年度決算特別委員会(その6)・・・9/27(火)   10:00〜7:30
 
第10款 教育費    第11〜13款 公債費・諸支出金・予備費
   4特別会計、水道事業会計、賛成・反対討論、採決  
                                               

  (決算特別委員会メンバーはこちら
                                                     
   それぞれの委員が何をテーマとして捉えているのか、決算特別委員会の質問で見えてくるのが興味深い点ですが、 この日の午前中の質疑では、共産・公明・民主の3人の女性議員が連続して質問に立ちました。
   教育費についての主な私の質問をピックアップします。

[ 教育費]:教育委員会の運営経費や市立幼稚園・小学校・中学校・心身障害学級などの管理経費が含まれています。今年度目立ったものには、大野田小学校の改築費などがあります。

● 教育委員会の定例会の活性化について

   
私の質問
以前にも一般質問で指摘したが、教育委員会の定例会が行政側主導で進められている点はそのままだ。緊急性のあるテーマや、継続的に議論が必要なものなどを教育委員から提案して協議することはできないか? 今までのような固定的な進め方では、現在の山積する教育課題に対応することができないと思う」
 
   教育部長の答弁
「定例会は議決機関であるので、議題・報告事項・協議事項と分けて進めている。今後は教育企画会議やその傘下の推進部会などで討議され出てきたテーマを協議する場所にしていきたいと考えている。」
   
   教育委員会の定例会をなるべく傍聴するようにしています。実際に傍聴すると、教育長が変わって教育長の発言が短くなり、他の委員が活発に意見を述べるようになるなど、定例会の雰囲気がガラッと変わったのが分かりました。こういった目に見える変化は評価できます。しかし、「教育企画会議・推進部会」などで取り上げるテーマだけでなく、こどもの安全確保・食生活の改善・IT関連の諸問題(メディアリテラシー)など、子どもを取り巻くテーマに教育委員会としても継続的に取り組み、保護者へ発信していくことはできないものでしょうか?


● 図書館のインターネット予約について
   
私の質問
「9月からインターネット予約ができるようになったが、予約可能なものは貸出し中の資料だけである。貸出し中だけでなくすべての資料が対象となっている自治体もある。なぜ、貸出し中のものだけに限定しているのか?
 
   図書館長の答弁
「@インターネット予約を始めて、一日の予約件数が平均で241件、これまでの1.5倍となっている。今後の増加を考えると処理などに人手かかかる。Aインターネット予約はキャンセルが多いと聞いているので、本の回転が悪くなる。Bデジタルデバイドなどの対応で、来館者を優先するため、の3点の理由で導入時点では貸し出し中のものだけに限定している」
 
   この時点で答弁した館長は9月末日で退職されましたが、折角のインターネット予約が、貸出し中の資料だけに限定することは上記の理由を見ても納得できません。近隣を見ても、練馬区や西東京市では、インターネット予約は貸出し中の資料のみとは限定せず、全てを対象にしています。中野区、目黒区、世田谷区などもそうです。キャンセルについては、取りに来る期限をきっちり決めれば済むことですし、他の理由もこれまでのやり方を改善することで解決できるのではないでしょうか?インターネットで予約した人も本を図書館に取りに来る訳ですから、インターネット予約する人と来館者は対決する立場ではないと思います。また、1日の予約件数241件は、私の感覚ではまだまだ少ない感じがします。今後インターネット予約が増加すれば、本の貸し出しの回転率も高まるはずです。   図書館の資料をもっと市民に活用してもらうために、こういった仕組みをより充実させるという前向きな視点が必要ではないでしょうか?

   この他の私の質問
@専門委員4人の1年間の勤務状況と成果について
A現在公立学校の教師の指導力の低下は何が原因と考えるか?
Bスポーツ振興事業団を改編し、(武蔵境南口の)「新公共施設」の指定管理者として管理運営を任せていくとのことだが、その計画に向けて「現在、(本事業団・教育委員会・生涯学習課で)何をやっているのか?」「今後どういった取り組み」をしていく予定か?またこういった動きが全く見えないので、もっと経過がわかるような説明や報告が欲しい。
C学校の公庭開放は、青年向けの開放日は月1回(第三日曜日のみ)だが、増やして欲しいとの声がある。青年向けの施設開放をもう少し充実させることはできないか。
D小中学校の長期欠席者数の欠席理由の「その他」とは何か。

  公債費・諸支出金・予備費・4特別会計、水道事業会計についても審議が行われました。国保・介護保険などについては、さまざまな角度から、数多くの質問がありました。一般会計への反対は共産・むさしのリニューアル、他の会派は賛成でした。会派を代表しての決算への反対討論は9/30のHPにすでに載せていますのでご覧下さい。


   今回で、ようやくH16年度の決算特別委員会の報告を終了します。途中で市長選挙に突入し、すっかり遅くなってしまいました。初めての決算特別委員になっての4日間はかなりハードな毎日でしたが、通常の一般質問では予め質問を「通告書」で提出することが必要なのに対して、この委員会は全くの真剣勝負で、答弁する側はとりわけ大変です。質問する側は前もって準備したことを訊くだけではなく、アドリブをきかせ、その場でドンドン柔軟に対応して質問することが求められます。一日20分という時間の枠があるにしても、何を中心に質問するかの作戦立てなど、個人個人が工夫できる余地があるので、他の委員の質疑内容にも自然に集中できました。
   しかし、問題がないわけではありません。決算の資料が膨大ですっきりとまとまっていない点は早急に改善して欲しいことの一つです。以前から提案していることの一つに、三鷹市のような「論点データ集」などを出して欲しいということがあります。こういった資料があれば、市民にとって、予算・決算特別委員会がもっと身近でピンと来くものになると思います。最近ではニセコ町(北海道)、宮田町(福岡県)、多治見市(岐阜県)など、様々な工夫をしている自治体もあります。行政の中だけでわかっている資料だけではなく、もっと普通の市民が事業の中身や財政状況などを一目で理解できるものにして欲しいと思います。

                                             

   2005 年11 月 13 日(日)                                                                            
邑上市長の初めての委員会答弁
   昨日の総務委員会は新市長が市議会で答弁する初めての機会だったので、開始前には陳情の市民等以外にマスコミ関係者の顔もチラホラ見えました。これまでは大体の出席者が着席する中、最後に前市長が「やあやあ」といった態度で登場するという感じでしたが、邑上市長は私が到着した時点ではすでに席についていました。質疑では、前市長は声を荒げて質問者を罵倒したり、職員を激しく叱ったり、長々と蘊蓄や自慢話を語ったりしていましたが、新市長は(少なくとも今のところ)そういうことは全くないので、議論が前よりかみ合う気がしましたし、気分よく時間を過ごせました。
 
   邑上市長の本格的な議会での質疑・答弁は12月に入ってからですが、来週以降も委員会があります(14日文教委員会、21日厚生委員会、24日建設委員会、28日外環道路特別委員会・農水特別委員会)。市議会がどんな風に変わったか、多くの市民の皆さんに実際に傍聴に来ていただき、雰囲気を感じていただければと思います。

総務委員会11月11日(金)午前10:00〜午後1:40 
  「浜岡原発」関係で2つ、「法政中学・高校の校舎移転関係」で2つ、合計4つの陳情と「防災・安全センター」、行政報告の3つが案件として掛かっていました。市長に対して「原発に対する姿勢」や「法政中学・高校の校舎移転後のまちづくり、土地購入をどう考えるか」など、大きな視点からの質問が出ましたが、主なものをピックアップします。

法政中学・高校移転後の跡地取得問題
  三鷹市の東京女子大跡地に法政中・高校がH19年度に移転するとの計画が発表になりました。それを受けて、市民から「記念講堂・テニスコートを取得して欲しい」との陳情が出されています。しかし、今回市長は、「講堂やテニスコートだけでなく、他の部分も含めてこの地域のまちづくりの観点から土地取得を考えたい」との前向きな答弁がありました。すぐ近くの武蔵野美術大学吉祥寺キャンパスが買収・移転を考えている、との情報もあるので、こういった動きも見ながら、緑の少ないこの地域全体のプランを考えてもらいたいと思います。


● 防災・安全センターのスリム化について

 
すでに実施設計が終了した計画について、どの部分を見直すことができるのかということは選挙中から注目されてましたが、結果的にスリムにする点は

1. 8階の講堂を「多目的室」として、ワークショップや研究会などが開催できるようにする。「ステージ」をなくして部屋を間仕切り可能とし、イスも可動式段床にすることで2室に分けて使用できるようにする。
2. 7階の市民との協働の場:市役所全体の中でも、市民サービスを高めるために市民に対応できるスペースを作ることができるかどうかも併せて検討する。
3. 5階の対策本部室:備品などが華美にならないように、会議室としても使えるように柔軟性のある作りを検討する。

の3点でした。約30億円に膨らんでいた予算もなるべく縮減させていくつもりという説明もありました。日程的には変更はなく、当初のH19年5月完成予定のままとのことです。

     ・ 防災・安全センター   PDFファイル
     ・ 防災計画についてのレポート(2004/4)


● アスベスト問題について
「市施設の吹きつけアスベスト調査結果」の発表があり、6カ所に基準値を超えたアスベストの含有があったとのことです。この6カ所については具体的な対策や広報などについて公表されましたが、今後市として取り組んでもらいたい問題点について、私も質問と要望を行いました。

  私の要望
1. 7月に新聞紙上等でアスベストが問題視されてから4ヶ月掛かっている。対応をもっとスピーディにできないのか?  また、市民の健康に関わることについては記者会見などで発表して欲しい。
2. 民間施設の解体時などの対応については、練馬区などでは積極的に取り組んでいる(※)。武蔵野市も検討して欲しい。
3. 市内には民間の古いマンションがたくさんあるので、施設内にアスベストが使われていないかなどの啓発活動やアンケートなどを検討して欲しい

※ 練馬区はアスベストの問題が今年顕在化する何年も前から、地道に除去に取り組んできたことで有名になり、見学者が大勢訪れるということです。しかし練馬区がこうなったキッカケは区長や担当者に先見の明があったからとかいうことでは全然なくて、ある小学校のお母さん方有志が熱心に訴え続けたからこそなのだそうです。区や区議会、校長などから、「不安を煽っている」「騒がないでくれ」とまで言われ、辛い状況に追い込まれても頑張ってきたことが今になって正当に評価されつつあるということになるようです(練馬区議野崎たかおさんのHP 2005/09/22から)。どなたかが取材して、もっと詳しいことを知らせてほしい気がします。

   議員の側で目立った点はと言えば、自民の総務委員3人全員が質問に立ったことです。これまでは陳情に関連した質問は滅多にしなかった方々なので、大きな変化だと思いました。このため午前中で終わるだろうとの予測が、質問が続いたため、休憩をはさんで午後まで掛かりました。議会の活性化につながるこういった変化は大歓迎です。市長が変わるとこれまで当たり前だったことがガラッと変わって、一つ一つ新たな雰囲気になるのが不思議です。今後の人事などでさらにフレッシュな流れができることを期待しています。

                                             

   2005 年11 月 15日(火)                                                                            
 明治大学での北川正恭氏等のシンポジウム
   11月6日、明治大学駿河台キャンパスの「アカデミーコモン」という大教室で、学生主催の「あなたのまちは何色ですか?」というセミナーがあり、行ってきました。2年近く前に改築された明治大学はあまりにも巨大で圧倒されました。

                           セミナー オフィシャルサイト         案内チラシ PDFファイル

   3部構成で、現在は早稲田大学の教授になられた北川正恭さんの講演などもありましたが、特に注目したのは第3部のパネラー・ディスカッションに登場した、共に1期目の新人議員、神戸市議会議員井坂信彦さん、名古屋市議会議員のりたけ勅仁さんで、これからの地方議員の方向性を感じさせるような人達でした。


   ちなみに、のりたけさんは勅仁(くにひと)という高貴なお方のような名前ですが、実像は全く違って、民主党のウルトラ庶民派、河村たかし衆議院議員の秘書をやっていたこともあり、名古屋弁の口調は河村さんの雰囲気そっくりでした。議会に出席すると支給される、※費用弁償(日当)の受け取りを拒否して供託を続けていることでも知られています(新聞記事)。井坂さんは神戸空港建設反対の市民運動から議員になったとのことです。

   お二人とも、議員独特のまわりくどい話し方ではなく、単刀直入に問題点に切り込む、ざっくばらんな語りぶりで共感が持てました。人々がピンとくるこういった話し方ができるということも、これからの議員の大きな資質の一つではないかと感じました。

※ 武蔵野市議会では本会議や委員会に出席しても費用弁償はありませんが、一部事務組合・各種委員会等に出席すると日当が支給されています。詳しくはこちらをご覧下さい。

                                             

   2005 年11 月 17 日(木)                                                                            
 どうなってるの朝日新聞   その1

   放火事件を起こすような記者こそ出してはいないものの、NHKと同様に大きくぐらつきながら、傍目にはまだまだ危機感が足りないと思われる朝日新聞について、次の3つの問題を通して考えてみたいと思います(以前予告しましたが今日まで遅くなってしまいました)。

1) NHK「 ETV2001・戦争をどう裁くか」番組改変報道とその後の朝日の対応
2) 田中長野県知事発言ねつ造記事問題
3) 武蔵野版記事の中身の薄さについて

1)NHK「 ETV2001・戦争をどう裁くか」番組改変報道とその後の朝日の対応

この問題の経緯とは?・・・主観を交えながら説明します。
きっかけは今年1月の朝日新聞の記事
   2000年12月に東京で市民団体などが開いた「女性国際戦犯法廷」を題材にして、2001年1月30日放送された「ETV2001・戦争をどう裁くか----問われる戦時性暴力」の番組制作にあたった現場責任者が、NHKの内部告発窓口である『コンプライアンス(法令順守)推進委員会』に『政治介入を許した』と訴え、調査を求めている・・・という動きのあることを知った朝日新聞の本田雅和、高田誠記者が、当事者に改めて取材した結果、今年1月12日、中川昭一経産相、安倍晋三自民党幹事長代理(いずれも当時)がNHK幹部を呼び政治的圧力を掛け、番組の内容を改変させた疑いが強いと報じました。
●自民党の安倍・中川両氏やNHKの反論に朝日新聞はとりあわず
  安倍・中川両氏は最初の内、大筋でこの報道を認めていたものの、約1日経って、中川氏は「NHK幹部と会ったのは放送後」、安倍氏は「説明を聞いただけだ」などと反論しました。NHKの松尾報道総局長(当時)も口裏を合わせるように、「いつ誰と会ったかはハッキリしない、番組の説明は通常業務の範囲だ、新番組が始まる前などにもやっている」などと弁解し、朝日側に説明を求めました。NHKのニュースでも両代議士やNHKの言い分をそのまま事実であるかのように報道しました。しかし朝日新聞は記事の内容が全てであり、読めば判るとばかりで、まともな反論はしませんでした。

●記事の証拠テープの存在を明らかにすべき
   私はこの問題について、今年1/164/19に触れました。当初から、番組が放送前日の2001年1月29日に1分削られ、更に当日夕方3分もカットされるという異常さ、当時の右翼などの動き、記事の内容は詳細で矛盾がなく、中川氏の「できないなら(放送を)やめろ」というセリフも放送後では全く意味がない----などの点から判断して、記事の内容は事実で、NHKや両代議士の言っていることはウソ、よく解釈しても勘違いだと思いました。さらに「ここまで詳細に書いてあるからには取材を(無断で)録音したテープなどがあるに違いない、朝日は過去、無断録音したことで問題を起こし( 記事1    記事2 )、今後はやりませんとしているようだが、ここは当事者や読者に謝罪して証拠を出すべきだ」と書きました。

● 月刊「現代」9月号のジャーナリスト魚住昭氏の記事は説得力あり
   膠着状態のまま、この問題にはあまり大きな動きはありませんでしたが、講談社の月刊「現代」9月号(8/5発売)にジャーナリスト魚住昭氏の「政治介入の決定的証拠」という大きな記事が載りました。内容は、朝日の本田・高田両記者と、NHKの松尾氏、安倍・中川両代議士との一問一答のやりとりをディテールまで再現し、真相に迫ったものです。1/12の新聞記事より遙かに詳細で臨場感があり、事後の各氏の発言がウソやごまかしに満ちていること、NHKは政治的圧力に極端に弱い体質であることを明らかにしています。魚住昭さんは「野中広務  差別と権力」で昨年の講談社ノンフィクション賞を受賞するなど、大変真っ当な書き手で信用できます。一部のブログで魚住は朝日とグルだなどと書いているものがありますが、全くのデマだと思います。そういうことを書く人に限って殆どが匿名です。ただ、朝日記者の録音物など詳細な取材データがなければ、このスクープ記事を書くことは不可能であったことも間違いありません。

● 第三者機関による「見解」や朝日社長のコメントはちょっと情けない
   10/1になって朝刊紙面に、朝日が委嘱した「『NHK報道』委員会」という第三者機関による「見解」と社長のコメントなどが出ました。
   
検証するという第三者機関には当然、
   ・ 1/12の記事の内容は正しかったかどうか。
   ・ 取材相手の発言内容を裏付ける証拠(録音テープ等)はあるか。
   ・ 「現代」に取材資料(録音テープ等)が流出した経緯はどうだったか。
を明らかにしてもらわなければなりませんが、その「見解」は◆報道には根拠があるが細部の詰めが甘かった◆取材記録の形態については公表する必要はない◆流出の経路については、特定できなかったという朝日側の話は極めて遺憾である----という呆れるほど情けない内容でした。他紙が一斉に社説などでこき下ろしたのも当然です(毎日社説)。
   朝日の編集担当常務は録音テープ等があるかどうかを含めて公開しない理由について「当事者が公開してもいいと言っても、取材には第三者についての情報など、いろいろな話が含まれているかも知れず、難しい」と述べていますが、何の説得力もありません。第三者に迷惑が掛かるというなら、その部分は伏せればよいだけのこと。また関係者はごく限られているのに、流出の経緯を明らかに出来なかったというのはお粗末であり、本当にそうなのかとも疑われますが、「(流出問題は)今回の報道そのものより遙かに深刻な問題である」(丹羽宇一郎委員:伊藤忠会長)という見解にも首を傾げます。

●事実をきちんと出して安倍・中川両氏に反論せよ
   とにかく全てを曖昧にする日本的な解決でお茶を濁そうということかも知れませんが、朝日がこんな総括しかできず、NHKや安倍・中川両氏の反論に正面から立ち向かわない内に「NHKなどが正しく朝日は間違っていた」という空気が世間では優勢になっているように感じます。しかし事実は全然そうではないと思われます。例えば、安倍氏があちこちで語っている「夜遅く寝ている時いきなり朝日の記者がやって来た」「5分間にわたってインターホンを鳴らし続けた」「主人は風邪で寝込んでいると言ったのに、『取材拒否ということにしますよ』と家内を脅した」などというのは、取材経過を録音したものを聞いて、全て間違いであることを明らかにしています(現代9月号の記事による)。

●朝日にはメディアとしての自覚が足りない
   安倍・中川両氏には告訴して裁判所で争ってもらいたいものです。最近あまりこのことについて言わなくなったような気がしますがどうしたのでしょうか。
   とにかく、せっかくいい記事を書いて問題提起したのに、へっぴり腰で腰砕けとなり、あたふたしている朝日新聞の姿は不様であり、「他紙と比較したらまだマシ」と思ってきた多くの読者の信頼を裏切るものです。日本のクオリティー・ペーパーを自称していたような気がしますが、一体どうなったのでしょうか。



                                             

   2005 年11 月 22 日(火)                                                                            
   このところJR各駅の駅頭で、演説と最新の激辛通信のチラシ配りをしています。今朝は邑上市長が通りかかりました。先日は土屋衆議院議員(前市長)も、たまたま前を通られたので、チラシをお渡ししました(毎日かどうか分かりませんが、国会へは電車で通われているようです)。

 良心はどこに捨てたのか・・・姉歯事件

   とにかく空恐ろしくも呆れてしまう事件です。地震時の水平にかかる外力を半分に減らし、構造計算書を偽造したにしては、イケシャァシャァと顛末を平然と語る姉歯なる人物には、事の重大さが全く分かっていないようです。良心のかけらも感じられません。幼児を何人も殺し、捕まっても平然としていた宮崎勤に似ているような気がします。実の母親に毒を盛り続けた上、その観察経過をネットで公開する娘と言い、自ら放火して事件を起こすNHK記者と言い、これまでの常識の遙か先を行く人間が続出してしいます。
   こういう連中が精神鑑定で微罪放免されるという、よく見てきた経路をまたも辿るのなら、民主主義国家とは何なのかと思ってしまいます。しかも姉歯については、民事はともかく、せいぜい罰金刑しか適用できないのではないかという説もあるようです(建築基準法第99条)。

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   一般に構造設計者(通称構造屋と呼ばれるらしい)は、余裕を持った構造----計算上必要とされる以上に太い柱、厚い壁などを持った建物を設計することは誰からも望まれないようです。昔の銀行のような重厚な建築はもはや現実的ではなく、歴史的建造物となる運命なのでしょうか。細い柱・梁、広い開口部、少ない鉄筋量にすることはコスト削減になり、軽快なデザインでスペースも広がり、施主や買い主に喜ばれるばかりでなく、必要ギリギリでスリムな構造とすることが構造屋の腕の見せ所ともされているようです。そうは言っても、意匠(デザイン)の側から「ここの壁何とかならないか」「もっと梁を小さくできないか」などと言われても、計算上応じられない場合には「駄目なものは駄目」と言うほかないのが、設計上の安全を保障するべき役割を担う構造屋の矜持であり、当然の態度だと思うのですが(構造計算と耐震診断技術者のブログ を少し参考にさせて頂きました)。
 
  インチキを見抜けないで開き直っている、イーホームズという検査請負会社は言語道断ですが、他の民間検査機関は大丈夫なのでしょうか。自治体の建築確認審査は安心できるのでしょうか。審査は建蔽率や高さなど外観的なチェックが大半で、悪意のある構造設計の違反までは摘出できないのではないか、これまでそういう事例が露呈しなかったのは単に見逃してきたからに過ぎず、危険な建築物が一杯建っているのでは----と考えるのは心配のしすぎでしょうか。
   一級建築士は約30万人もいますが(ちなみに弁護士約2万人、医師約26万人)、構造に強い設計士や技術者は少ないという背景があって、設計は分業制になっています。殆どの設計事務所では主として意匠(デザイン)をし、構造や設備は外注するということになっています。元々オールマイティーではなく、専門家だと言って直ちに全面的に信用するのは危険です。

   姉歯本人が告白したのは21棟のマンション、ホテルなどですが、京王系列のホテルを始め、被害は更に増えそうです。その殆どは補強などでは済まされず、壊して建て替える以外に方法はないようです。全体で数百億円単位ではで済まないのではないでしょうか。資源の膨大な無駄遣いにもなります。大半の建物に関わっている、熊本県の木村建設という設計部門を持つ施工会社(この会社のHPは11/20に閉鎖、不渡りを出して民事再生法の適用申請を検討中だそうです)は、姉歯のインチキをどこまで知っていたかは別にして「安全基準ギリギリで、安くつく構造計算をしてくれる便利な存在」として姉歯を使ってきたことに間違いなく、主犯格の悪徳業者です。その他の業者も責任を免れない筈です。
   しかしそれにしても、バレたら多くの人命を危険に晒すだけではなく、天文学的な金額の補償を要求されるのは目に見えているのに、それほどのリスクを掛けて構造計算をごまかす、あるいはごまかしをやらせるメリットは何なのか、大きな疑問で理解できません。

   シノケンなど一部の建築主は、マンションの買い手に対して出来るだけの補償をするとしていますが当然です。姉歯、イーホームズなどの検査機関、元請の設計事務所、建築主、それぞれに資産の全てを吐き出させ、それでも足りないものは公的資金から拠出する以外に、誰もが納得できる解決方法はないと思います。金のことだけでなく、命も脅かされているマンションの買い手の人達は何としても救済してあげたいものです。基金を設け、三木谷氏や村上氏を始めとするIT長者や、松井秀喜選手、元横浜の佐々木主浩選手などに資金を提供してもらうというアイデアはどうでしょうか。ともかく、これからどういう成り行きになるのか、しっかり見守りたいと思います。
 

                                             

   2005 年11 月 24 日(木)                                                                            
 今日の建設委員会速報・・・市長の両隣りは空席
  傍聴のために委員会室に入ると、行政側の前列には邑上市長が一人で座っていました現在は助役が不在で、担当部長も病気で欠席だったため、このような珍しい状況になりました。
   三鷹市民からムーバスの陳情が出ていたため、多くの傍聴者がいる中、今日の委員会は珍しくほぼ全員の委員からムーバス路線関連の質問が活発に出ました。特に興味深かったのは市民クラブのK委員の質問で、邑上市長に対して「ムーバス事業の評価と点数を付けたら何点か?」と尋ねました。邑上市長は「委員会の場で、点数をつけるのは控えたい」と軽くかわしました。

どうなってるの朝日新聞   その2
11/17の続きです。
2)田中長野県知事発言ねつ造記事問題
   総選挙はもう3ヶ月も前のことで、すっかり遠い過去の話題になってしまいましたが、8/8の解散から公示日の8/30迄の間、慌ただしい動きがあった中での出来事です。郵政民営化で反対票を投じた亀井静香氏や小林興起氏などが、新党を作るのかどうかが一つの焦点になっていた時に事件が起きました。詳しい経過は省略します。こちらに概略が載っています。

   この事件の直接的責任は、当のねつ造記事を書いた記者にあることは勿論ですが、8月30日の朝刊に載った「事件の経緯とおわび」を読んで二点ほど疑問を感じました。

  1.本社は雲の上の存在か

   8月30日の朝刊は現在手元にありませんが、発端となる東京本社政治部から長野総局への連絡は「今日、田中知事が新党発言をしたかどうか、連絡されたし」というような、ごく簡単な1片のメールでした。背景の説明もなければ、緊急に取材してほしいのかどうか、全く何も書いてなかったそうです。そもそも長野総局長は政治部に長くいた人で、本来なら本社からは、かつての同僚に気安く電話するのが普通のやり取りだと思えるのですが、どうしたことでしょうか。想像するに、本社から地方の支局長というのは、ひょっとして出世コースから外れた煙たい存在で、声を掛けにくいのでしょうか。
   当の記者にも気の毒な面があります。その日何も知らされないまま、長野市から遠い所で行われた知事の車座集会に取材に出向き、午後3時頃まで知事の話を聞いていたものの、特に耳新しい話はなく、その日は夕方からたまたま泊まりの当番になっていたので、2時間近く掛けて総局に戻ったところ、「新党の話は出たか」と聞かれ、思わず「ありました」と答えてしまったというのです。そればかりか、スラスラと記事も書いてしまうのですから、本人は文才もあるのでしょう。記事は殆どそのまま全国版で採用されたようです。
   去年亡くなられたノンフィクション作家、本田靖春さんの遺作「我、拗ね者として生涯を閉ず」には30〜40年前の新聞社(読売)の本社と地方支局との封建的な上下関係が余すところなく描かれていますが、一片の通知だけで支局を操っている様子では、朝日と読売の違いがあるとは言え、今もあまり関係は変わっていないのでしょうか。

  2.なぜ田中知事に取材しないのか
 「事件の経緯とおわび」では、一方の当事者である田中康夫知事から全く話を聞いていません。「ねつ造は朝日内部の問題で、知事には関係ないから」という理由かもしれませんが、事実関係の確認もせず、何のコメントも取ろうとしないのは失礼だし妙だと思ったら、案の定知事から再び批判されました。これに対し朝日側は沈黙しているようです。

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   どうも反省が足りないと思うのは私だけでしょうか。ちなみに「戦後の3大誤報」「平成3大誤報」というのがあって、ほぼ定番になっているようです。

戦後の3大誤報 @ 伊藤律架空会見記  1950年9月27日  朝日新聞夕刊
A もく星号遭難事故で死者の談話掲載 1952年4月10日  長崎民友新聞
B 皆既日食観測成功の記事 1955年6月20日  共同通信社
平成の3大誤報 @ サンゴ礁落書きねつ造写真掲載 1989年4月20日  朝日新聞
A グリコ・森永事件の犯人取り調べ 1989年6月1日     毎日新聞
B 連続幼女誘拐殺人事件で犯人のアジト発見 1989年8月17日  読売新聞
(元NHK記者秋山久さんのHPから)

   故意の誤報(ねつ造)も、そうでないものもごちゃ混ぜになっているみたいで、ちょっと疑問も感じますが、時期が集中していること、いずれにも朝日新聞が入っていることが目を引きます。平成についてはこれから入れ替えがありそうです。


3)武蔵野版記事の中身の薄さについて
   他紙を引き合いに、朝日の武蔵野版にはスクープが殆どないことはすでに述べました(7/23   9/14)。その後武蔵野市長選前に、「土屋市政の検証」を2回に分けて報じましたが、読売の「武蔵野市長選 激戦前夜」4回シリーズの方が充実していました。また選挙後の毎日新聞「武蔵野の行方−23年ぶりの市長交代(上下)」も読み応えがありました。

やや小さいことですが更に二点。
●総選挙の候補者アンケートで、民主党石毛えい子候補が「小泉首相の靖国神社参拝に賛成」と掲載されていました。翌日か翌々日ごく小さく訂正記事を載せましたが、民主党の方針からも、日頃の石毛さんの考え方からも到底あり得ないことで、校正段階ですぐに気付くべきことでした。票数が接近していれば重大問題になっていたところでした。
●これは武蔵野版とは関係ないことで、偶然気が付いたのですが、テレビでもよくお見かけした住宅評論家の佐藤美紀雄さんが9/17に亡くなられました。殆どの他紙には訃報が載っていたのに、朝日新聞には載りませんでした(その後数日間注意して見ていたので、多分違っていないと思います)。

   武蔵野版では長期連載の「中央線の詩」が目に付きます。漫画家故永島慎二さんのことを取り上げた阿佐ヶ谷の回や、現在連載中の中野ブロードウェイのシリーズには少し読ませる部分もありますが、総じて退屈です。10/29の武蔵野市土地開発公社裁判最高裁判決については、翌日大きく報じられました。これはよかったと思います。
   3項目について朝日新聞の問題を独断的に書いてみました。この他に箱島前社長が引責辞任した武富士の問題もありました。全体に最近の朝日新聞には精彩がなく、社会問題に切り込むような記事も少ないのではないでしょうか。問題が生じた時の対応もきれい事に終わっているとの印象です。奮起してもらいたいものです。

                                             

   2005 年11 月 26 日(土)                                                                            
レポート「激辛通信4号」のポスティング
  最新のチラシを印刷したので、時々早朝にポスティングをやっています。配布する時には、よそのお宅の投入口を探して歩くので、様々な郵便ポストを目にします。その形は千差万別、生け垣のあるお宅では、郵便物を投げ込みやすいように、植木を四角く刈り込んであったりするなど、いろいろ工夫があり、見ていて飽きません。下記の画像は世田谷区に行った際たまたま見つけたポストですが、とても微笑ましい形でした。
 


武蔵野市の中学校教科書採択について
   古い情報になってしまいましたが、8月23日、来年度から4年間の市内中学校教科書をきめるための武蔵野市教育委員会の臨時会があり、傍聴しました。当日は多数の傍聴を予測してか、通常の5階の会議室ではなく、8階の大きな会場が待合室として準備されていました。集まった方々は80名以上だったので、傍聴者はくじ引きで決定しました。私は外れたので、広い待合室でスピーカーから臨時会の様子を聞きました。傍聴できなかった大勢の方々も、同様にスピーカーを通して、委員会の様子をジッと聞いていました。野原教育委員が司会役でした。

   中学校教科書は16科目で、最も注目されていたのは当然ながら、「歴史(社会・歴史的分野)」と「公民(社会・公民的分野)」でした。結果は歴史も公民も清水書院のものが採用されましたが、講評の中で扶桑社の教科書について、下記のような興味深い指摘がありました。

歴史 清水書院 国際協力の推進・他民族との協調などの記述があり、世界の中の日本の位置づけがバランスが取れている。
扶桑社 「教育勅語」を近代日本の背骨と捉えている。
公民 清水書院 身近な事象から基本的人権を考えるコーナーがある。
扶桑社 自衛隊の説明が詳細過ぎる

   教科書採択は、最終的には教育委員会に議案として提出され決まりますが、その前段階として「教科書採択協議会」の中で審議されます。この協議会は非公開で8月に開催されました。
   杉並区のようなことにならなかった今回の結果については、傍聴に集まったほとんどの方々がホッとした様子でした(杉並区のことについては2004/8/29、今年8/14に触れました)。 委員会の様子を音声だけで聞くのは初めてでしたが、会場外で聞いていると発言者が誰だかわからないので次回からは発言者名を伝えてほしいと思いました。


                                             

   2005 年11 月 29 日(火)                                                                            
姉歯事件  その後

   11/22に危惧した通り、姉歯建築士の構造計算書偽造を見抜けなかったのは「民間」のイーホームズだけではなく、多くの自治体(神奈川県平塚市、東京台東区、長野県、同県松本市、群馬県など)も同様だったことが分かってきました。日本ERIという民間会社もそうでした。
   ますます問題が広がっているこの事件については、情報があふれ返っているくらいなので、あまり詳しく述べるつもりはありませんが、気になることを何点か並べてみたいと思います。

●勘違い男たち その1
   人相の悪いヒューザーの小嶋(オジマ)進という社長がテレビに出まくり、被害者面をして次から次にコロコロ変わるカメレオン発言を続けていますが、とても信用できたものではありません。100%善意に解釈して、ヒューザーなどの施主は構造計算書の偽造など全く知らず、不運にも不良品を掴まされた被害者だとしても、請負業者にそういう商品を作らせ、客に売ったという結果責任、加害者責任を免れられる筈がありません。この社長は大田区の豪邸に住んでいるようですが、私財を全部提供し、会社も管財人の手に委ねて自分は手を引き、被害者の救済に尽くすというのが、取るべき唯一の道ではないでしょうか。

●勘違い男たち その2
   「悪者捜しをしてはいけない。景気に水を差す」と発言した自民党幹事長、「何とか壊さずに済む方法を考えてくれ」と国交省に押し掛けた、一民間業者である小嶋社長と同席しておきながら、「住民の安全が第一と考えた」という言い逃れをする代議士などを見ると、如何に自民党とマンション業界の癒着が根深いか分かります。今何より必要なのは、500世帯以上の「姉歯マンション」難民や、その建物の周囲に住む人々の命と将来についての不安を取り除く道を切り開くと共に、地に落ちた「建築確認行政」再建の目途を付けることではないかと思います。

●「イーホームズ」民間とは名ばかり
   いまなお「悪いのは姉歯だ、ヒューザーだ」と責任逃れを続けるイーホームズはとんでもない民間検査機関ですが、実際には「民間」とは名ばかりで、約10名の検査官は、全て自治体の指導主事OBばかりであることが明らかになりました。同じく姉歯が構造設計した建物16件の確認済証を発行した日本ERI内1件については問題発覚後の同社の再調査で危険としていますが、他は現在調査中)の実態はどうなのでしょうか。1998年に民間でも建築確認審査ができるようにしたのは、役人の天下り先を増やすのが主目的だったのでしょうか。

●どうすれば安心して住める建物ができるのか
   こんどの事件が明るみに出る前、ヒューザー本社に姉歯建築士やイーホームズなどが集まって相談した席で出た「耐震基準は地震が起きるたびに変わるから(※)」という発言が特に気になります。つまり、今後どこかで大きな地震が起きれば、また建築基準法の耐震基準は厳しくなる。その後の地震で姉歯による計算書偽造の建物が大被害を受けても、「旧基準の建築だから」という言い訳をすればいいという意味に受け取れます。あるいは姉歯のようなことは、あちこちの構造設計者がやっていて「黙っていれば、大地震があってもそんなに目立たないから放っておけばいいんだ」という暗黙の了解があるのでしょうか。
   確認審査は「まさか意図的に構造計算をごまかす輩はいないだろう」という性善説を前提にしているので、根本からチェックする検査官はいないし、チェックしようにも大部分の検査官はそこまでの能力を持ち合わせていないというのが現状なのかも知れません。まともな構造計算のプロが語った「(自治体の建築確認業務担当者から)構造の基礎的知識を聞かれて驚いたことが何度もある。こちらの都合のいいように説明できてしまう。審査とは言えないと思った」というコメント(11/25  朝日新聞)が何よりも検査の実態を物語っているようです。姉歯のような常識外の悪徳エンジニアはそうザラにはいないと信じたいのですが、他にもいるかも知れません。しかしヒューザーのような「検査さえ通ればいい」というマンション業者、デベロッパーはゴマンといそうです。 
   私は構造計算の問題とは別に、最近ある問題を通して、武蔵野市の建築確認・指導行政が恣意的であり、信頼が置けないものであることを述べました。確認審査、特に構造の検査については一定水準以上の複数の検査機関が相互チェックする体制を作る必要があるかも知れません。このままでは国民の信頼はゼロ以下に落ちるでしょう。

  ※)耐震基準は大きな地震が起きるたびに厳しくなるということ自体は嘘ではありません。 1968年の十勝沖地震、1978年の宮城県沖地震の後には鉄筋コンクリート建築基準は大幅に強化されました。1995年の阪神大震災のあとも耐震設計法が部分的に改正されたり、木造建築の基準が明確化されたりしています。また例えば昨年の新潟県中越地震で、東京は震度3〜4程度でしたが、超高層ビルがゆっくり大きく揺れたのも、一昨年の十勝沖地震で苫小牧の石油タンクが火災を起こしたのも、想定外の長周期の揺れのためとされ、問題になっています。つまり、その時々の法の基準をクリアする設計をし、設計図通りに施工しても絶対安全という事は有り得ず、残念ながら「建物安全神話」というものは元々存在しないとも言えます。勿論計算を誤魔化し、設計上でも安全基準以下の建物を建てるなどというのは想定外のことです。
 

 姉歯については詐欺罪は勿論、未必の故意による殺人未遂にあたるのではないかという議論が高まりつつあるようです。当然の事だと思います。

   本日、衆議院の国土交通委員会で、関係者を呼んで参考人質疑が行われました。テレビ中継もありましたが、殆ど新事実が出てこない中、民主党の馬淵澄夫議員の、的を絞り理路整然とした質問はかなり聞かせるものでした。
   そしてイーホームズの藤田社長から、偽造計算書を社員が発見したのは偶然からなどではなく、ある構造設計関係者から、「約1年前に日本ERIが姉歯の問題物件を見つけたが、世間に公表していない。姉歯には気を付けたほうがいい」という情報が寄せられ、建築中のヒューザーのマンションを再チェックしてみて、初めて異状が見つかった」という新証言を引き出しました。